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黒幕はどいつだ - ダウト - [映●●●○○]

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次期市長選挙に出馬予定の
フォード・コール(レイ・リオッタ)は
警察官時代、夜学に通いながらその資格を得た敏腕地方検事。

選挙戦について
新聞記者タイ・トリッピン(キウェテル・イジョフォー)から
取材を受けようとした矢先に事件は発生する。

アイザック・デュパード(メキー・ファイファー)という男に
彼の同僚で優秀な検事補であるノラ・ティマー(ジョリーン・ブラロック)が襲われ、
もみ合いの末、男を射殺してしまったというのだ。

ノラと肉体関係にあるフォードは
正当防衛を主張する彼女を信じようとするが、
そこへ殺されたアイザックの親友を名乗る男ルーサー・ピンクス(LL・クール・J)が現れ
この殺人がノラの計画殺人であることを告げ始める。

■監督 ウェイン・ビーチ
■脚本 ウェイン・ビーチ
■音楽 ジェフ・ローナ
■出演 レイ・リオッタ/LL・クール・J/メキー・ファイファー/ジョリーン・ブラロック
■公式 http://www.doubt-movie.jp

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「本当の真実を、決して見破ることはできない!!」

の宣伝文句が象徴するように、
観客を翻弄する為に作ったような映画が本作です。

劇中には伏線がバラ撒かれ

"アイツが黒幕か?"

の予想も10分後には崩れる展開の速さが
見ている者を疑心暗鬼に陥れます。

このテンポと脚本のコンビネーションこそ
本作の面白さですが、
裏を返すと作品設定の説明が飛び飛びになっている様な印象で
初見では流れが少々分かりづらいです。

こう書くと手を伸ばしたくなくなるのが人情ってものですが、
公式サイトの"STORY"には最高に細かいあらすじ(ほんとに長い)がついているので
そちら一読してから見れば問題ないデスヨ。

2回観るのも悪くないですし。

黒幕はお前か――――ッ!系の好きな方は是非是非。

※大体私の場合、悪役面のレイ・リオッタがジャケットの一番前にいる時点でもう疑心暗鬼だ。

ダウト


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スクリーンから漂う香りの世界 - パフューム ある人殺しの物語 - [映●●●●○]

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18世紀、パリ。
ジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)は、
生まれながらにして常人には嗅ぎ取れない臭いまで察する超人的な嗅覚を持っていた。

街へ出たある日、彼は初めて出会う至高の香りを感じ、
それがプラム売りの娘から放たれている事を知る。

香りに夢中になるあまり娘の側へ側へと近寄るグルヌイユだったが
恐怖を感じて声を上げそうになった彼女を彼は殺してしまう。

死体となった彼女から
やがて香りが消えてしまった事に気づいた彼は
"香りを永遠に保存する方法"を求めて調香師に弟子入りするが・・・・

■監督 トム・ティクヴァ
■脚本 トム・ティクヴァ/アンドリュー・バーキン/ベルント・アイヒンガー
■音楽 トム・ティクヴァ/ジョニー・クリメック/ラインホルト・ハイル
■出演 ベン・ウィショー/ダスティン・ホフマン/レイチェル・ハード=ウッド etc.

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世界中にある、どの映画館のスクリーンにも、
映し出したものの香りを放つ機能は組み込まれていません。
それはTVや家庭用メディア再生機器においても同様です。

人の嗅覚は良い香りだけでなく
悪臭も感じる事が出来るようになっているので、
例え技術的に可能だったとしても、それは搭載される事のない機能である気がします。

"香り"が物語の重要な一部となっているこの映画にとって、
これは大きな障壁で、言い換えれば製作陣が発揮する手腕の見せ所です。

悪臭漂う市場、物であふれる街道、そこをよぎる芳しい匂い。

この映画は
それを映像と音楽で表現します。

世界初(かどうかは分からないですが)、香る映画です。

果汁あふれるレモンを見て"すっぱさ"がよぎるあの感覚、
それを香りに置き換えて表現するような作品でした。

また、映像だけでなく
ベン・ウィショーの演技も素晴らしいです。

その感性のあまり
内から沸々と湧き出るような欲望をもつ主人公を
言葉少なげに演じています。

台詞やなんかではなく、その雰囲気にグッと引き込まれるようです。

香りを表現する映像と香りに駆り立てられた狂人を描く物語、
そんな映画をお求めのあなたにお薦めの作品です。


パフューム スタンダード・エディション
パフューム ある人殺しの物語(Blue-ray)


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期待を裏切らない劇場版 - 相棒 劇場版 - [映●●●○○]

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激しい雨の中、
電波塔に吊るされた死体から始まる連続猟奇殺人事件。

捜査一課は
被害者の元に都度形跡を残す少女・守村やよい(本仮屋ユイカ)に辿り着くも
その取調べを弁護士の武藤かおり(松下由樹)に阻止されてしまう。

行き詰る捜査一課を他所に
特命係・杉下(水谷豊)は各現場に残された記号から犯人追跡の糸口を掴み、
事件の真相に迫る。

■監督 和泉聖治
■脚本 戸田山雅司
■音楽 池頼広
■出演 水谷豊/寺脇康文/木村佳乃/松下由樹/本仮屋ユイカ/柏原崇/西田敏行 etc.

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私は原作が好きです。

一見の人気取りを狙った配役ではなく
キャリアある役者を各所に配置し、
毎週変わる犯人をウィットに富んだ推理と段取りで追い詰める。

1時間という枠の中へ毎週、高めの密度で集約されるそれには
最近のドラマにはない安定感や品質の良さがあります。

そんなTVシリーズの劇場版である本作も
元来の良質さを感じさせる出来栄えとなっています。

物語の始まりは
電波塔に無残な姿で吊るされた死体を皮切りに発生する連続猟奇殺人事件。

現場に残された謎の記号を元に
その冴え渡る頭脳を駆使して事件に切り込む杉下と行動で魅せる亀山。

汚い警察上層部に不穏な政治家。

シリーズでも展開されたこの設定に
ややシリアスなテーマを練んだ事で、作品は程よい緊張感に包まれています。

見れば誰もが思い出す過去の事件を下敷きにしており、
やや問題提起的な作品です。

が、

見所もファンが見たいのも水谷豊のキレた演技、という一点に尽きる気がします。

●3つでご紹介ですが、
シリーズファンのあなたへは●4つでおすすめです。

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狂気の箱 - キューブ - [映●●●●○]

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目覚めると
そこはトラップの坩堝、狂気の立方体。

何故、ここにいるのか?
ここは何処なのか?

理不尽に憤る間もなく迫る生命の危機を前に
成すべき事はひとつ、このCubeからの脱出。

この不条理に答えはあるのか?

■監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
■脚本 ヴィンチェンゾ・ナタリ
■音楽 マーク・コーヴェン
■出演 モーリス・ディーン・ウィント/デヴィッド・ヒューレット/ニコール・デボアー

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その立方体は


■各面が隣へ移動するハッチを持っている。

■殺人的な罠が仕掛けてある場合がある。

■罠の発動条件は一意ではない。音、圧力etcetc.


映画「キューブ」は
理由も分からずこのフザけた箱に閉じ込められた7人が
脱出を試みる低予算映画の傑作です。

意味を伝えることもなく、自分を内包する狂気の箱。

その理不尽は7人の苛立ちを掻き立て、
何に反応するとも知れないトラップが息をも詰まらせる無言の緊張を生む。

"一歩間違えれば"や"一瞬の油断が"と言った言葉はこの映画の為に。

そう思えるほどに、緊張感あふれるこの作品は
愛や恋だのメロウな宣伝文句が踊る映画にうんざりしているあなたにお薦めです。

CUBE ファイナル・エディション

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豪腕炸裂 - 300<スリーハンドレッド> - [映●●●○○]

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紀元前480年、大帝国ペルシアのクセルクセス(ロドリゴ・サントロ)は小国スパルタへ服従を要求する。
スパルタの王レオニダス(ジェラルド・バトラー)はこれを拒否、わずか300名の軍勢で100万のペルシア軍を迎え撃つ。

■監督 ザック・スナイダー
■脚本 ザック・スナイダー
■音楽 タイラー・ベイツ
■出演 ジェラルド・バトラー/レナ・ヘディ/ロドリゴ・サントロ

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高校くらいになると歴史の教科書にも出てくる"テルモピュライの戦い"をモチーフに
その設定を大胆に脚色して送るこの作品は、
ボディビルダーの如き肉体を持った戦士たちが躍動するアクションエンターテインメントです。

破竹の勢いで大陸諸国を制圧してゆくペルシアの次なる標的は小国スパルタ。

早馬を走らせ"朝飯前"の様相で降伏せよとの要求を伝えに来た使者は
強靭で確固たる意思を持つレオニダス王最初の餌食となってしまいます。

代償は迫り来る100万(!)の軍勢。
迎え討つは"量より質"を地で行くスパルタの戦士300人。

どうみても負けるこの設定で繰り出される
スパルタ軍の豪腕っぷりがこの映画の全てといっても過言ではないです。


「 This is Sparta !!! 」


と叫ぶCMが印象的でしたが、正しくスパルタ。無敵。無敵。

スタイリッシュなVFXと相俟って質の高い一本となっている本作は
「マトリクックス」や「シン・シティ」が好きなあなたにお薦めです。

!!注!!

個人的には結構面白いと思うのですが、R15指定です。
グロテスクなシーンや露骨なラヴシーンがあります。

カップルや家族での観賞には向かないデスヨ。


300<スリーハンドレッド>特別版(2枚組)
300 <スリーハンドレッド>(Blu-ray Disc)


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ルールは2つ - 葉桜の季節に君を想うということ - [本●●●●●]

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1) 








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欲望のまま毎日を謳歌する男、成瀬将虎。

自称“何でもやってやろう屋”の彼はある日、
友人の想い人から販売会社「蓬莱倶楽部」の調査依頼を引き受ける。

また、頃合を同じくして電車への投身自殺を試みた女、麻宮さくらは将虎に命を救われる。

ミステリアスな彼女への想いを募らせながら調査を進める将虎に
事件の真相が見せるものとは?

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1ページ目から奔放ぶりを遺憾なく発揮する主人公に、

"え、こんな話なの?"

と少々面食らってしまう本書は
その結構なページ数とは裏腹に軽やかな文体が読者を先へ先へと引き込む快作です。

魅力ある主人公に謎のある事件とヒロイン。

ハードボイルドに恋愛ドラマのようなエッセンスを持つ本作ですが、
それはあくまで本筋を飾る諸所の魅力であって、
2003年「このミステリーがすごい!」大賞にも選ばれる肝はやはりミステリなのです。

誰もが騙されるドン引きのラストは読み返し必死。

そんな本書を楽しむルールは2つ。

・ウェブでこの本のタイトルを検索しないこと
・この本を読んでいると誰にも喋らないこと

つまり、ネタバレ厳禁です。

結末まではどうぞその衝動を抑えられますように。

 


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取り戻す心 - 16ブロック - [映●●●●○]

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夜勤明け、やっとの非番を喜ぶアル中刑事ジャック・モーズリ(ブルース・ウィリス)は
署に戻った処を上司に捕まり"最後の一仕事"を頼まれてしまう。

「囚人エディ・バンカー(モス・デフ)を16ブロック先の裁判所へ護送して欲しい。」

それは15分で終わるはずの任務だったが・・

■監督 リチャード・ドナー
■脚本 リチャード・ウェンク
■音楽 クラウス・バデルト
■出演 ブルース・ウィリス/モス・デフ/デヴィッド・モース

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裁判所に召喚される証人と、ソイツを消したい悪徳警官。

どちらとも大した関係がないのに事件へがっつり巻き込まれる主人公。

この構図は同主演のダイ・ハードとあまり差異がありません。

しかし、それを類似品として埋もれさせずにいるのは
これが堕落警官復活のストーリーであるという点です。

アルコール中毒で、無気力に毎日を過ごすジャックが偶然出会った"弱き人"エディ。

彼を守る過程でゆっくりと蘇る正義が終盤を演出します。

余談ですが個人的に好きなシーンを↓


■激しい嵐の晩、2人乗りの車で走っているとバス停にいる3人が見えた。

・一人は自分の理想を絵に描いた女性、
・一人は親友、
・一人は具合が悪くて立っているのもやっとの老人。

■席は一人分しかない。君だったらどうする?


物語の途中、エディがジャックにする質問です。
終盤に差し掛かってから分かるジャックの回答には(。ロ。「)オォ の一言。

彼が本当はどんな奴なのか?

あぁ、皆さんに教えたいのは山々なのですが、気になる方は是非是非作品を(笑)

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